独特のラック・モジュール UI で知られ、私も愛用しているスウェーデン Propellerhead 社の DAW ソフトウェア Reason。 その最新バージョン「Reason 6」と、同社初のハードウェア製品でもあるオーディオインターフェイス「Balance」が発表されました。
Record が統合された 新しい Reason
新しい Reason 6 の最大の特徴は、これまで同社の別ソフトウェアとして、Reason に拡張された録音・ミキシング・マスタリング機能を提供してきた「Record」が事実上、統合されたことです。
その他の主な新機能としては、3種類の新エフェクター(Pulveriser, Alligator, The Echo)の追加や、録音機能の充実などなど。
詳細は各 YouTube 動画やサイトを参照ください^:)^
Record の単体販売が無くなることで、パッケージも、
- Reason 6
- Reason Essentials
- Reason Essentials with Balance
の3種構成となり、全世界で 2011年 9月 30日に発売予定となっています。
Reason Essentials とは、Reason 6 の機能制限版で、使用できるソフトウェア楽器種類・エフェクター種類・ミキシング機能など全体的な制限があります。
参照:Reason 6, Reason Essentials 機能比較チャート(英語)
Balance が製品にバランスをもたらす
さて、今回の発表で私が一番興味を惹かれたのは、オーディオインターフェイス Balance の発表でした。
Reason はあくまでも「ソフトウェア製品」であり、そこへ生楽器の音や歌声などをリアルタイムに録音するには、それらを PC に入力するためのハードウェア「オーディオインターフェイス」が別途必要 でした。
Balance は、Reason の入力と出力を担うことにより
入力 → Reason → 出力
▲
このように一貫性のとれた DAW システムとしての、文字通り「バランス」をとるために作られたと言えるでしょう。
私はここ数年、AVID 社の ProTools LE とセットだった Mbox 2 mini というオーディオインターフェイスを使用してきましたが、Mac との接続性に不具合があり、ハードウェア自体が最新の OS に対応しなくなるなどしたため、単体のオーディオインターフェイス製品を検討しようと考えていました。
そこに今回の Balance の発表。。もうこれしかないっす!:D
- XLR Mic 入力 x 2(48V phantom power)
- Pad 付きギター・ベース入力 x 2
- Line 入力 x 4(ステレオ入力 x 2)
- モニター出力 x 2(ステレオ出力)
(クリックで拡大)
前面パネルの正面全体画像が見つからないのですが、スペックを見る限りでは、背面パネルの LEFT と RIGHT で分離した2系統の入力で、いずれかの入力をボタンで選択する仕組みになっています。
「他社アプリケーションにもちゃんと使える」と Propellerhead 社も FAQ で明言していますので、汎用性もありそうですね。
既存ユーザーが Balance を入手するには?
日本での各製品価格などの情報は、日本の正規代理店である KORG Import Division(以下 KID)さんの発表を待つとして、じゃあ一体、既存ユーザーが Balance を入手するにはどうすればいいのでしょうか?
FAQ によると、
Reason, Record 全ての組み合わせを含む既存ユーザーは、「Reason Essentials with Balance ($499)」を新規購入してください。 その際、Reason 6 への無償アップグレードも付いてきます。
とのこと。
無償アップグレードとは多分、ダウンロードアップグレードのことでしょう。
また、「Balance はシステム製品の一部なので、単体販売はありません。」とも明記されていました。
やはりいつものソフトウェア単体アップグレードより料金は高くなりますが、良心的な価格設定だと思います。
ちなみに、ソフトウェアのダウンロードアップグレードのみであれば $99~ 受けられるようですので、私のように新規でオーディオインターフェイスが必要ない方の一部は、「これまでで最も少ないアップグレード料金」となりそうですね;)
参照:Propellerhead – Reason 6 – Buy Reason & Grace period info(英語)
ベータテストの募集も始まる
Record がリリースされる前と同様、Reason 6 もベータテストの募集が始まりました。
Propellerhead サイト(英語)へ登録が必要ですが、いち早く Reason 6 を試したい人は応募してみてはいかがでしょうか?
自分は速攻、応募しました:))
とりあえず KID さんの発表が待ち遠しいですね!